面白い。グングン読み進んでしまった。
宋が大敗して、親征を決意するくだりまで、ずっと宋の視点で書かれているのが、読者としてはドキドキさせられて心憎い演出だった。
そして、終盤では、視点が宋・遼とめまぐるしく変わっていく。
最後の展開を、敵軍の耶率休哥の視点から書かれているのが、秀逸。
もう、とめられませんでした。
解説より、
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北方さんは、「楊業という男に呼び止められ、書けと命じられているような気がした。」
と、ご自分の霊感(インスピレーション)について語られた。
今まで日本に「楊家将」が伝わらなかった原因は、ひょっとすると、伝説の英雄の魂が、北方謙三という書き手を、ずっと待っていたからかもしれない。
本作は、そんな空想をしたくなるほどの傑作である。
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