2013年5月6日月曜日

日本人の英語/マーク・ピーターセン

「冷凍庫に入れる」は put it in the freezer なのに「電子レンジに入れる」だと put it in my microwave oven となる。どういう論理や感覚がこの英語表現を支えているのか。著者が出会ってきた日本人の英語の問題点を糸口に、従来の文法理解から脱落しがちなポイントをユーモア溢れる例文で示しつつ、英語的発想の世界へ読者を誘う。
--
英語だからと行って、人の名前を逆さまにする時代はとっくに終わっている。

Accordinglyはin agreement with という意味が強い。

日本の典型的な英文法書の説明の仕方には、the United States of Americaでは、theが必要と言う形でよく見かけるが、theは表現にどういう意味を与えているかは説明しない。
国名だから、固有名詞だからではなく、普通名詞のstatesだからである。

aというのは、その有無が一つの論理的プロセスの根幹となるものであって、名詞に付くアクセサリーのようなモノではない。

the international understanding->ある具体的な国際的約定を示しているように思えるため、読者はいらいらする。

それぞれの名詞が、a, the, 無冠詞、単数、複数のどの意味的カテゴリーに入るかを、一つ一つ確かめながら英文を読んでいくことで、冠詞と数の意識を身につけることができるようになる。

あの人は思いやりがなさ過ぎる。なさ過ぎるはどうしても英語にならない。
少なすぎるならわかるがなさすぎるは納得できない。
無いという日本語はゼロではない。

どの家にも当然あるという意識は、herとtheの使い分けで表現する。

受動態のbyは動作主を導く。
written by a word processor -> ワープロ”によって”書かれた。

時間表現のin/on





2013年5月3日金曜日

フィンランド・豊かさのメソッド/堀内都喜子


貧困化する日本と対極! 格差なき成長の秘密とは?
現地の大学院で学んだ体験からみえた、「教育力」「福祉力」で発展する国の真実。 経済協力開発機構(OECD)による生徒の学力調査(PISA)で、フィンランドの子どもたちがトップの成績を挙げて以来、その教育のあり方に注目が集まっている。またフィンランドは、世界経済フォーラム(WEF)の国際競争力ランキングでも、三年連続一位に輝くなど、経済的にも発展している。充実した福祉、女性の社会進出、透明性の高い税金の使途……日本とは対極的とも言える、その成長の秘密は、どこにあるのだろうか。
現地の大学院留学など、フィンランドで過ごした貴重な体験をもとに語る、不思議で豊かな国の素顔。
---

機械化による効率向上に加え、無駄な労働力をできるだけ省いて効率向上に努めることにもフィンランドは積極的だ。レストランに行っても驚くほどウェイトレスの人数が少ない。

近年のOEDCDの各国の学力調査が良いことの成功の鍵として、下記項目を挙げている。
・質の高い教師。
・偏差値編成や能力別クラスなどがない。
・同じクラスでの特殊教育
・学生のカウンセリングとサポート。
・少人数制
・進学希望が強い。
・平等な義務教育
・社会における教育の重要性が高い。
・教師という職業の社会的地位が高い。
・安定した政治
・経済格差が少ない。
・地域差があまりない。

子供の頃から夫婦共働きの両親を見て育ってきたフィンランド人女性にとっては、働かずに家に居ると言うことは何よりも苦痛で、自分という人間の価値がないように思えるのだという。


もしも・・・あなたが外国人に「日本語を教える」としたら/荒川洋平

来日したばかりのカナダ人女性に突然スーパーで話しかけられ、親切にしてあげた主婦の平野さん。そんなちょっとした親切心からよくわからないうちに日本語まで教える約束をしてしまった…。義理堅い性格の持ち主の今井さんは定年を迎えたばかり。シルバーボランティアで日本語を教えている友人の突然の頼みを断りきれず、1日だけ代役を務めることになったが…。オーストラリアで短期留学を始めたばかりの河田さん。初のパーティを楽しんでいたら突然、女の子から「日本語を教えて」と頼まれてしまった。「NO」と言えず、とりあえずスマイル。どうやら引き受けてしまったようだ…。さて、この「いきなり先生」になってしまった3人。どう乗り切ったらいいのだろうか。
--

外国人にとっては日本語は学びやすく、親しみやすい言語であるとは言えませんが、かなの読み方は一種類ですし、活用も単純、母音も5つしかないので特に話し言葉の面では学習しやすい部分が多くあります。

教える準備や予習をしていて、どうしようか、と迷ったときには他の人にはともかく、この学習者にとっては、どのやり方がいちばんいいだろうか、と問いかけてみることだ。

向かい合わせに座るべき最大の理由は、学習者の表情が分かることにある。

「教科書を教えるより教科書で教えよ。」

三大教授法
・文法訳読法
文法をマスターし、テキストを母語に訳すこと。

・オーディオ・リンガル・メソッド
外国語の学習は習慣の形成として学習されるべき。

・コミュニカティブ・アプローチ
外国語は文脈のあるコミュニケーション手段として学習されるべき。




ペンギンカフェをつくる/三谷宏治


ボクって最近、ツマラナイやつなんです・・・

発想のための『15の視点』で
ルークが究極のペンギンカフェづくりに挑む!

これであなたも「面白いやつ」になれます。

常識と知識の呪縛から逃れて、創造的な発想をするための「発見×探求のための15の視点」がペンギン・ルークの「カフェ起業物語」を通して学べます。
たとえば、自分が「宇宙人」「外国人」「子ども」等々の“非常識”な者になったつもりでモノゴトを見る。
あるいは、広く知識や興味関心を持つT型人間をさらに超えるΠ(パイ)型人間を目指して、「CM」「ゲーム」「恐竜」「料理」・・・何でもいいので自分のテーマを決めて深掘りをする。
そして、「単語」「助詞」「外国語」「だけ」という言葉にこだわって、モノゴトの本質を見抜いて絞ってずらして拡げて考えてみる。

この本では、「発想力」向上のためのメカニズムを次の構造で示しています。

1 常識離脱×(2非常識な視点+3異分野の深い学び+4言葉へのこだわり)

最初の常識離脱ができなければ、かけ算なので残念ながらアウトプッロはゼロです。
でも、2~4は足し算なので、すべては必要ではありません。得意なものから取り組みましょう。
そして、深く突っこんでいく「探求力」向上の疑似体験のために、ストーリーの力を借りています。

「イワトビペンギンのルークによるカフェ企画」です。

好奇心旺盛、行動力抜群、でも最近ちょっと精神的メタボに悩んでいる若きルークが、どうやって独自の「仮称 ペンギンカフェ」をつくりあげていくのか・・・・・・。
ルークとともに悩みながら、お楽しみください。

ルークの「パラパラマンガ」も楽しめます!
---

赤ちゃんにとって、「新聞の本質」とは何でしょうか?
それは「クシャクシャ感」です。

何でも短くネーミングしてみる。伝えたいことを何に例えるか考えて本を一冊読む。

辞書・辞典の間を反復横跳びしてみることで、本質を掴む。





MAKERS/クリス・アンダーソン

「デジタルによる革命は、これからが本番だ──」

『フリー』以上の衝撃──ベストセラー『フリー』『ロングテール』のクリス・アンダーソンが描く次のパラダイムシフトは〈メイカームーブメント〉だ!
21世紀の製造業は、アイデアとラップトップさえあれば誰もが自宅で始められる。ウェブの世界で起こったツールの民主化が、もの作りの世界でも始まったのだ。メイカーズ(モノ作る人々)の革命が、世界の産業構造を再び変える! ベストセラー『フリー』『ロングテール』の著者が描く、次のパラダイムシフト。
---

メイカームーブメントには、3つの大きな特徴がある。
1.デスクトップのデジタル工作機械を使って、ものをデザインし、試作すること(デジタルDIY)
2.それらのデザインをオンラインのコミュニティで当たり前に共有し、仲間と協力すること。
3.デザインファイルが標準化されたこと。おかげで誰でも自分のデザインを製造業者に送り、欲しい数だけ作ってもらうことができる。また、自宅でも家庭用のツールで手軽に製造できる。これが発案から企業への道のりを劇的に縮めた。

ケーキミックスはお手軽すぎて、主婦の労働や技術が過小評価されると感じる人が居た。その後、食品会社はレシピを買え、ミックスに卵を加えるようにした。
行け我の家具を使った実験でも、自分で作ったイケア家具を買う場合と、自分以外の誰かが作ったものを買う場合の価格が67%も自分のものが高い事が分かった。

デビューして間もないメイカーたちが犯す間違いの一つは、無理に低価格で製品を販売してしまうことだ。それなりの利益を上げることが持続可能な企業を築く唯一の方法だからだ。
1.5x1.5=2.25くらいの設定が必要。

キックスターター

デスクトップの工作機械と製造請負サービスが手軽に利用できるようになったおかげで、アイデアさえあれば誰でも本格的に製造業を始められるようになったおかげで、アイデアさえあればだれでも本格的に製造業を始められるようになった。
ウェブのおかげで、こうした製品をグローバルに販売できるようになった。

DIYはバイオ研究向けの磁気攪拌機を作り、研究装置を購入する敷居を下げ、多くの人が研究に携われるようになる。

新しい時代とは大ヒット作がなくなる時代ではなく、大ヒット作による独占が終わる時代なのだ。より多くの人がより多くの場所で、より多くの小さなニッチに注目し、より多くのイノベーションを起こす。

・3Dデザインソフト
グーグルスケッチアップ(ウィンドウズ、マック)
オートデスク123D(ウィンドウズ)
ティンカーCAD(ウェブ)
ソリッドワークス(ウィンドウズ、マック)

・3Dプリント・ソリューション
メイカーボット・レプリケータ

・3Dスキャニング・ソリューション
ソフトウェア
オートデスク123Dキャッチ
メイカーボット3Dスキャナー

・推奨CNCソリューション
MyDIYCNC

・推奨エレクトロニクス機器
アダフルートのカクヤスアルドゥイーノ・キット
回路計:スパークファン・デジタルマルチメーター

本当の革命は、インターネットが実体経済に影響を及ぼすとき、つまりもの作りのやり方が変わるときに起こるのです。
ビットの世界で起きてきた革命がアトムの世界で起きる。
グローバルなサプライチェーンが個人にも開かれてきた。
材料を調達し、部品を製造し、それらを組み立てるプロセスは大企業に独占されてきた。それが、ボノコやシェイブウェイズなどのウェブの製造委託サービスや、アリババなどのマッチングサイトを利用することで、プロ用の工作機械を所有しなくても、個人が大企業と同じ製造能力を手に入れることができる。
自分が欲しいものを作って、他の人にそれを販売することもできる。ビット世界のニッチな音楽や書籍や映像と同じ事だ。そう、もののロングテールがやってきた。