2011年11月9日水曜日

大前研一と考える「営業」学/大前研一



これまで営業は、「売れないものでも売る」「文句を言わずに売る」のが「プロ」だと言われてきました。しかし、それは、「アマチュア」の営業です。 「プロの営業」と「アマチュアの営業」を隔てる能力は「顧客主義」。これこそが営業プロフェッショナルの要件であり、大前研一氏は努力次第で、顧客の期待を上回るレベルで問題解決を提案し続けるというその要件の習得は可能であると断言します。 巷にはいわゆる営業本が溢れていますが、本格的な営業のプロフェッショナル化を支援する本は、現在のところ存在しません。そこで、ビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一氏監修のもと、BBT大学大学院ビジネススクールの教授陣が、本気で営業プロフェッショナルを目指す人のために、必須のスキルと知識を解説。BBTでは、本書の内容をもとに、営業プロフェッショナル講座を開講する予定です。 営業マンのみなさん、『大前研一と考える営業学』を読んで、チャレンジを始めてみてください。
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目標数値は必要です。しかし、はたして「数字を詰める」ことで、目標を実現できるのでしょうか?三割バッターになれといっても、誰もがそうなれるわけではありません。素振りを毎日1000回しなさいと言えば、誰にでもできます。行動を詰めるとはそう言う意味です。数字は自分の意志だけではどうにもなりませんが、行動は違います。

アポイントを取るときの心得。
・私どもは、お客様の問題点を十分に理解した上で、解決することをモットーにしております。
・一度話を伺わせていただいて、問題点を整理した上で、ご提案したいと思います。
・30分ほどで結構ですので、いくつかの重要な質問をするために、お時間を頂戴できますでしょうか?


顧客ロイヤリティを体現した行動に直結していて、利益成長との関係を明らかにするツールがあります。
それは、「この会社を友人や同僚に紹介したいと思いますか?」。

ディレールメント・モデル:これだけは決してしてはいけない、やってしまうと必ず失敗する、という要素をモデル化したものです。
「経営者とだけ仕事をする」

コンピテンシー・レベル
1.誰かから指示されたことをその通り確実に実行しているレベル。
2.ある状況に置いてやるべき当然のことを自主的に実行しているレベル。
3.状況を的確に判断することで、その状況の中でできうるアプローチの中から、最適なものを選び出し、実行しているレベル。
4.閉塞状況、困難な状況でも諦めず、打破する方法を独自の工夫で考え出し、実行しているレベル。
5.パラダイム転換し、全ての成果がそこに集まるような独自で新しい状況を作っているレベル。

ところが、レベル4以上というのは、日本企業ではとかく敬遠されがち。最も評価されるのは、置かれている状況の中で、最善の選択肢を判断できるレベル3。レベル1,2に対して優秀さをアピールできるし、レベル4,5の人を社会人や組織人として常識がないと一周することができる。しかし、予測不能な混沌とした状況の中で、前提状況の範囲内で考えているだけでは、変化に上手く対応していくことはできません。その意味で、レベル3に留まっていることは非常に危険であると言えるでしょう。

優れた営業担当者は自社の製品やサービスを「売ろう」と思っていないことです。考えているのは、「自分が顧客であれば、この製品・商品をどう使うか」ということだけです。

http://www.lt-empower.com



2011年11月6日日曜日

仕事が速くなるプロの整理術/吉越浩一郎


トリンプ・インターナショナル・ジャパン前社長で、「残業ゼロ」「19期連続増収増益」を成し遂げた吉越浩一郎氏。仕事のムダをなくし、劇的なスピードアップを実現することによって、会社の業績を飛躍的に伸ばした吉越流仕事術の中核には、シンプルで実用的な「書類の整理術」がある。その整理術の特徴は「ひと目でわかるようにする」ことにある。メールをプリントし、「やるべきこと」「気づいたこと」を書き込み、クリアファイルに入れて、「締め切り日」の順に収納する。必要な道具は、A4サイズの紙など、すぐに手に入る文房具だけである。ビジネスパーソンにとって、整理とは、「必要なときに、必要な情報が、すぐに取り出せるようにする」ことである。吉越氏はその理想的な仕組みを作り上げ、経営革新に必要なすべての情報を整理していた。紙を使う目的と方法を明確にすれば、仕事はぐんぐん速くなる――。『仕事が速くなるプロの整理術』には、その方法が詳細に明かされている。
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紙を使う目的と方法を明確にする。
・紙のサイズをA4に統一する。
・受け取ったメールなどの「気になるもの」は必ずプリントする。
・気づいたこと、気になったことを書き込む。
・クリアファイルに入れて関連する書類をまとめる。
・デッドラインの日付を明確にして整理保存する。
・仕事が終了したらその書類は破棄する。

図を描く事は、ロジカルに考える訓練になり、仕事に大いに役立ちます。図を描くことが習慣になり、どのように描くかを考える癖がつけば、論理的思考力は確実に高まっていくと思います。
相手を説得したいという気持ちがあれば図は描ける。

緊急性は低いけれど、重要性は高い仕事を部下にやらせる。

社員に対して、思考の材料となる情報を隠さずに与え、その情報で論理を展開させ、自分で結論を出させるようにしていました。情報をオープンにすることによって、社員は自ら積極的に物事を考えるようになります。

私は絶対にこうしなさいとは言わない。その代わり、どうするんですかと問い詰めました。そして必ず、誰が何をいつまでにという3点を決めて、実行するように命じた。

叱ることは労力を使いますし、なんといっても時間の無駄。叱ることよりも対策を練ることに頭を切り替えることが、会社にとっては効果的なのです。

ミスへの対策などは、一般論、抽象論ではなく、具体論まで落とし込まなければ、意味が無い。

自分の信じる道を一生懸命やリトルというのが、リーダーの姿だと思います。部下の意見に耳を傾けつつも、それは参考程度にとどめ、自分の責任において自足に意思決定を行う。それがリーダーだと思います。