2008年2月19日火曜日

自由に至る旅

花村萬月

バイク&野宿で旅をする魅力について
日本各地のスポットの紹介や,筆者のたびのエピソードなど

良いですか。耐えるから、おかしくなるのですよ。
我慢は必要ですが、あなたはもう十二分に我慢を重ねているのではないですか。じっと自分の顔を見つめてください。表情がありますか。歪んでいませんか?ちょっと休みを取りましょうよ。
そして、人のいないところを目指す。なぜ人のいないところかというと、ストレスのほとんどは、対人関係からもたらされているからです。
ところが無人の山の中を走っていると、だんだん自分が本来の自分にかえっていくのがわかります。
仕事であるとか義務であるとか諸々の関係性、すなわち意味から切り離された存在である真っ白な自分です。
みんなと一緒のことをしても、死ぬときはバラバラだ。生きる意味が見つかりますか?見つかる人は幸せだ。せいぜい、意味の奴隷として一生を貫徹してください。
唯一自分の生が意味のあることに感じられる瞬間。それは、自分が主人公になったと感じられるとき。オートバイにまたがれば、自分はヒーローになれる。意味を持たない旅だからこそ、主人公になれる。
最近、オートバイにさめてきてしまった部分があります。奇妙な階級意識です。大型のバイクに乗って、小さなオートバイを馬鹿にすると言ったことです。
いいですか、あなたが馬鹿にされないためには、すべての人を馬鹿にしてはいけないのです。見栄を張るなら、自分の能力で勝負しなさい。


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