2011年3月18日金曜日

ことばと認知のしくみ/河野守夫

言語の獲得及びその運用を演出する人間の認知機構のダイナミズム。それを学際的に解明しようとする認知科学の流れを展望し、研究の指針を示すガイドブック。
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第一言語の獲得,脳と言葉の認知の関係,バイリンガリズム,第二言語の獲得(日本人の英語獲得を主に取り扱っている)のメカニズム,その指導方法などについて広く扱っている学術書.

専門研究の入門という位置づけなので,言語に興味のある人にとっては面白く読めるのではないかと思います.

個人的には,3章のバイリンガリズムが非常に興味深かった.

・バイリンガルと知能発達との関連について.
・カナダのケベック独立運動を例に,バイリンガルの社会的影響について.
・人為的に教育言語と家庭言語を変えてバイリンガルを育成しようとするイマージョン教育について.

などなど.


英語の学習・指導方法で,シャドウイング等も出てきますが,それについては,他の英語参考書の方が詳しくて良いでしょう.

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