2009年11月21日土曜日

水滸伝(16)/北方謙三

[公孫勝]

梁山泊は戦によって、潰滅寸前にまで追い込まれていた。回復時を稼ぐため、候健と戴宗が偽の講和案を持って高俅に近づく。
また、晁蓋を殺した史文恭が再び動き出した。名を変え、商人に成りすまし、次なる標的のそばで暗殺の機を待ち続けている。それに対し、公孫勝は袁明の首を狙っていた。堅牢な守りをかいくぐり、いま、致死軍が青蓮寺を急襲する。
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「豹子頭と九紋竜が、二人そろって私に頭を下げている。そう思うこととするか。」

「兵たちを、あれほどしっかり見られるのに、倅は見えぬか。どうせ、まだ何か足りないとでも思っているのだろう。何が足りぬか言ってやろうか。将校であるということが足りぬのだ。だから、将校にすればよい。」

郝思文と郝瑾のやり取りに涙。

瞬間、全身の毛が逆立ったようになった。見えたのは、剣を抜き放った扈三娘の姿だった。

好きになった男を殺す史文恭、、、柴進、

時ができれば、済州の人の出入りを見張っていた。

なかなかのものだと思うぞ、劉唐。わしを追って、こうして捕らえた。わしはお前が目の前に現れるまで、これほど執拗に追われていることさえ気づかなかったのだからな。

洪清と燕青、公孫勝と袁明、今までに無い闇の戦いが。
「失礼なことを申しました。おいておられるなど、とんでもないことでした。」



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