2012年6月30日土曜日

サムスン式仕事の流儀ー5年で一流社員になるー/ムン・ヒョンジン



韓国最大企業サムスングループの系列会社全体の売上高は、259兆6336億ウォン(約20兆円)と韓国GDPの22%以上を占めている(2010年)。
そのサムスングループの中でも、仕事の過酷さにおいて1、2位を争っているといわれるサムスンSDIの元管理職が、サムスンで行われている仕事のやり方を伝授する一冊。
会社に勤める人なら誰もが経験する仕事の内容、たとえば、業務報告の仕方、商談のテクニック、上司との付き合い方、時間や服装の管理まで、サムスンではどう行われているかが、「入社1~5年目」という時期に絞って具体的に明かされる。
仕事力をアップし、どんな会社であっても能力を認められて昇進し、そのことによって「人生の質」を高めたいと考えるビジネスパーソン必読の書。
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あるアンケートによると、入社10年目の先輩が5年目の後輩に是非アドバイスしたいことは「社内での人脈づくり」だという。

報告書は「事実を並べただけの文書」ではない。業務を確実にまとめ上げ、次のステップに移るための踏み石の役割をするモノだ。

部下から上がってくる稟議書をどれだけ速やかに決済するかを、役員を含めた上司の人事査定に反映するという内容だった。

役員が地方での会議を終えてソウルに戻る日には、「非常事態」が宣言される。
役員が載った列車が駅を出発した瞬間、マーケティングチームのメッセンジャーには、役員の記者時間が転送されてくる。

議事録をもとに、自分がすべき部分をもれなく箇条書きにして、それを処理したかどうか、一つ一つチェックしながら仕事の仕上げをするのだ。

その辺にある福を適当に着て家を出てくる人と、きちんと考えて着こなしてきて仕事をスタートさせる人では、日常に対する姿勢そのものが違ってくる。

デスクの状態は、頭の中の状態と同じである。

社長の気持ちになって仕事をするようになると、仕事への態度そのものが明らかに変わってくる。

出張報告書は、帰りの機内で書き終えて、飛行機から降りたら報告書が読めるようにしておく。これがサムスンの常識。
機内で出張報告書を書かせるというのは、現地での緊張がすっかり緩んでしまう前に、出張のリアルな感触や感情、デリケートな感覚をそのまま報告書に反映して欲しいと言うことなのだ。

交渉で最も重要なのは「プライド」ではなく、「結果としての具体的な利益」だ。

最も適切な時期に、求めているモノを与えるセンスこそが「綱渡り」の成功と失敗を分ける大事な要素になる。




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