2011年7月29日金曜日

転職は一億円損をする/石渡嶺司

「転職すると損をする」これは転職ビジネスの常識。ところが、この事実を知らない人々がいる。転職希望者。特に20~30代の社会人だ。転職で成功したことを強調する本は、数限りない。その反面、転職で「一体、いくら損をするのか?」明かした本はない。本書を読めば絶対に得をする。
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例が極端すぎるが、年功序列が崩れそうもない大企業で勤め上げた方が退職金や福利厚生などで有利な点が出てくるのも確かだろうと思う。

転職による生涯所得減少率は、平均では40歳で最大となり、プラスになるデータはいずれの年代もない。
(平均、退職金を含むデータ)

年収以外で失うもの
・年金
確定拠出年金制度がない場合、転職先の状況に応じて、個人型年金の第2号加入者になるか、個人型運用指図者になる。
転職先に別の年金制度があれば、個人型運用指図者となり、追加拠出ができない。
手数料ばかり多くなり、退職一時金で受け取った方がよい。

・健康保険
いずれかの組合に加入できるか?
人間ドッグ、健康診断など

・生命保険・住宅ローンの補助
割引などの有無

・住宅補助
自己負担額に応じた補助など

・通勤代
通勤費を出すか出さないか

就職活動サイトの登録情報を、転職支援情報へ横流ししているという実情。
転職が活発になればなるほど儲かる転職業界。

転職者のタイプ
・ジョウゲンタイプ
「今の会社は踏み台」「前野会社には感謝しているが、自分のキャリアが最優先」
転職してもしなくても上手くいくタイプ。社会人として優秀であり、どの業界でも上に行けるタイプ。
自分が転職した場合に何ができるか、ハッキリと整理がついている。感情で動かず、自分の中で計算を相当してから動く。さらに自分の持つスキルが転職でどう活かせるか、まで考えている。

・自己成長タイプ
「自分をもっと成長させ、キャリアアップしたい。」「愛社精神とか言われても困る」
「転職してキャリアアップを!」との意見に影響されやすい。ジョウゲンタイプとの違いは、見通しの甘さ。
自分が在籍する会社をよく分かっておらず、転職後の売りになるスキルも何か把握していない。
自社内の他部署に移動願いを出せばすむのにわざわざ転職をしようとする。
売りとなるのは若さだけ。転職を繰り返し、業界には有難いお客。

・ブラック企業タイプ
「もっと普通の会社に移りたい」「辞めたくても辞められない」
被害者意識しかなかったら、おそらく好条件の転職先は見つからないだろう。被害者意識が強いものが多数派。

・衝動タイプ
「ともかく疲れた。休みたい」「25歳までならやり直せるかも知れない」
年功序列システムの衰退に伴い、相談役の中間管理職がなくなり、ストレスが貯まりやすくなった。

・シュガー社員タイプ
「たぶん、大丈夫」「だったら解雇してください」
企業の中で、周囲に迷惑を掛け続ける社員を意味する造語。
転職とは、嫌なものからの逃避。コミュニケーション能力が無く、仕事へのモチベーションも低い、仕事もできない。
残業や雑用をいやがるくせに、目立つことはやりたがる。その割にはジョウゲンタイプと道お湯に能力が高く、ブラック企業タイプと同様に酷使されているとの思いこみが強い。

社内で一念発起せよ!
カリスマ社長のブログより、上司の一言。
自分商店の商品に値札をつけよ!
自分の強みを把握し、転職先で何をしたいかが明確にあるのと無いのでは、転職の成功に対して大きく影響してくる。
転職後に前の会社の話(特に自慢話)をするな!


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