2008年12月17日水曜日

「クチコミ」と「人財」が会社を変える/平井俊広/柳楽仁史

日本人は個人プレーが少なく、集団で行動することを好む。
人付き合いの濃密な社会はクチコミが発達する。クチコミによる紹介販売という側面を持つネットワークビジネスは、ここでも日本人の特質から大きな影響を受ける。

違法なピラミッド商法の構成要件
・高額の入会金を支払わねばならない。
・販売員を勧誘したとき、その見返りとして、物やサービスの売買とは無関係に勧誘者に報奨金が支払われる。
・新規会員に対しても、同じような権利が与えられる(結果的に多額な出資をする)
・商品の在庫返品を認めない。
・勧誘対象を増やし続けなければならない。
これらの要素を持つと、正当なネットワークビジネスのつもりでも違法と解釈される。

サイドビジネスとしてネットワークビジネスに参入するものには、ピラミッド商法経験者が含まれる。
彼らは、「商品の愛用者を地道に増やす」というネットワークビジネスの基本をないがしろにして、無理な販売や押し込み販売などをする人が少なくないのである。
「連鎖販売取引とは、物品または権利の再販売、受託販売、販売の斡旋、または役務の提供の斡旋をする人を、特定利益が得られるといって勧誘し、その人と特定負担を伴う取引をすること」
「儲かるから」といって人を勧誘し、「だから入会するためにこれだけのお金が必要だ。」とお金を払わせてはいけないとされている。
安易に「儲かる」発言をしてはいけないことになっている。
また、勧誘に際して虚偽の事実を告げ、故意に事実を告げないことも禁じられている。
そういう問題を防ぐために、「概要書面」と「契約書面」の2種類の書面を交付することが義務付けられている。
主宰企業として不可欠な4つのこと。
1.情報開示の徹底
2.充実した教育システムの確立
3.加盟者支援体制の強化
4.参加者との公平な規約の確立
ネットワークビジネスに能動的に携わる人たちには、ある共通した特徴がある。生き生きして明るく、疲れを知らぬ働き者が多いことである。また、ものごとを前向きに捕らえる習慣を身に付けている。
ネットワークビジネス自体に人をそうさせる強いプラスの影響力があるのだ。それは、米国で生まれた成功理論に基礎を置いた教育がなされてきたことが大きい。
「望めばかなえられる」「人は誰もが驚異的な潜在能力を持っている」「人生はその人が考えたところの所産である。」といったプラグマティズムの発想が常に取り入れられている。

ディストリビューターの収入は次の3つの要素で構成されている。
1.小売差益
2.販売実績kによる利益還元
3.メンバー育成ボーナス
ディストリビューターが最大の効用ととらえているものは、以下のとおり
・相手にいいものを提供できたこと
・相手との関係が深まること
・自分のネットワークが広がること
世界各国のネットワークビジネス規模の順位
日本、アメリカ、フランス、ドイツ、ブラジル、イタリア、メキシコ、イギリス、韓国、台湾、、、
「上からの指示や命令で動くのではなく、自分で何をなすべきか考えられる人間でなければならない。高いモチベーションを持ち、自己コントロールできる人間が、組織体に依存することなく、自らの意志でチャレンジしていく。これからはそういう人間の時代だ。」

時代が本物商品を望むようになってきた。現代は物余りの時代である。
本物とは、安心して使用できる、使う人間を害さない、使うものを良くする、経済的である、という特性を持つ。

これからは、優秀なトップがいて、その下で自主的に動ける人間が大勢いる組織体が価値を制する時代である。
たとえば、コンビニエンスストアがそうだ。オーナー制だから自主的にやれる人間が実際活動の主導権を握っている人間は活性化し、停滞することが少ない。
そのような仕組みを流通で行っているのがネットワークビジネス。


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