2012年7月23日月曜日

最強交渉人が使っている一瞬で心を動かす技術/マーク・ゴールストン


数々の難事件の解決にあたるFBI交渉人に
講師として交渉術を教えている精神科医が、人の心を動かす極意を教えます。

プロ交渉人が使うテクニックのひとつひとつは実はむずかしいものではありません。
実際、本書の内容は分かりやすく、読んだその日からすぐに実践できるものばかりです。
そのいくつかをご紹介すると……

・相手をその気にさせる最強質問:不可能の質問
・相手の怒りを一瞬で消す:共感のゆさぶり
・パニック状態から冷静にさせる:「本当にそう思う?」
・自分の弱みを逆に武器にする:事前合意
・ソクラテスも使った対話術:目線を合わせる………e.t.c.

FBIがしているようなタフな交渉だけでなく
コミュニケーションはすべて交渉なのだと著者はいいます。
さらに人は自分自身とも交渉をしています。
人が生きていく限り、交渉とは無縁ではいられないのです。

本書では豊富なケーススタディで、
日常よくある具体的な場面での交渉テクニックの使い方を教えてくれます。
その一部を紹介すると……

<プライベートで──>
・人に好かれ、興味をもたれる
・ クールで落ち着いた性格になる
・ 恋人や家族との関係をよくする
・今年こそ目標を達成する

<仕事で──>
・ 面接で差をつける
・ 周囲をやる気にさせる
・ 上司との関係をよくする
・ きびしいクレームに対応する

<思いがけないピンチで──>
・ 身勝手な人に対処する
・ 怒りくるう人を落ち着かせる
・ 凶悪犯を説得する……e.t.c.

本書で学べるのは、相手に勝つための交渉ばかりではありません。
むしろ家族や仕事仲間などの大切な相手はもちろん、
困った相手、対立する相手とすら、
よりよい関係を築くことができる可能性を実感できるでしょう。

一生に渡って使いこんでいくことができ、人生をよくすることができる
セオリーとテクニックを学ぶことができる1冊です。
ーーーー

心を動かす極意は「シフトダウン」
・低手の言い分を良く聞く
・相手の話に同意する
・相手を理解するための質問をする
・相手の言葉を別の言葉で言い換える

小さなイエスを引き出す。

説得のサイクル
敵対:不安を感じている、警戒している
傾聴:話を聞き始める、耳を傾ける
思考:それについて考え始める
やるき:やってみようと意欲がわく
行動:実際にやってみる、積極的に動く
成果:やってよかった、うまくいった
行動の継続:習慣となる、自信を持ってやる

は虫類の脳:生きるか死ぬか
ほ乳類の脳:損か得か
霊長類の脳:好きか嫌いか、正しいか正しくないか、

一瞬で冷静になれるか?ースピードが問題。
緊張した状況下で冷静さを維持する秘訣は、まず自分自身をコントロール下に置くこと。
感情の五段階で自分の状態を把握する。
1.ストレスへの反応:もうダメだ、どうにもならない、これは災難だ、終わりだ。
2.感情の放出:どうしてこんな事ばかり起こるんだ、モノに戻すのにどれだけ時間がかかるだろう
3.思考を取り戻す:起きたことは仕方ない、大変でも何とかしなくちゃ。
4.集中を取り戻す:こんな状況には負けたくない、改善してみよう
5.再チャレンジ:もう大丈夫だ、するべき事をしよう。

「理解された」と思うと人は変わるモノ。
6つのステップ
1.相手の気持ちに合った感情表現の言葉を探す。「落ち込んでいる」
2.相手の感情について考えたことを伝える。「あなたの気持ちは〜ではないでしょうか?」
3.相手に考える時間を与える。「どのくらい〜なのですか?」
4.原因について質問をする。「〜な気持ちになった原因は何ですか?」
5.前向きな気持ちを引き出す。「気分を変えるには、どうすれば良いでしょうか?」
6.協力を申し出る。「そのために、あなたはどうしますか?」

興味をひこうとするな。興味を持て。
自分が聡明で魅力的、才能にも溢れた人間であると印象づけようとすればするほど、相手はあなたが退屈で自己中心的な人間であると考えるようになるのだ。

トラブルメーカへの対処法。
あなたの話はとても大事なことだと思います。私も時間をとって解決策を考えたいので、解決方法が思いついたら、整理しておいてください。

話し始めた相手から、さらに話を引き出せ。
子供のたちに心の内をはき出させることは、健全な家庭を保つ鍵である。

異文化圏では「認識のずれ」を予告せよ。
この国と私の国の文化の違いについて学んできたつもりです。それでも失礼なことをしてしまうことがあると思います。私の国では当たり前のことでも、この国では失礼に当たることを教えて頂けたら、必ずそれに従うようにします。」

自分の弱さをハッキリと伝えることは弱点にならない。それが力に成ることもあるのだ。

その気にさせる最強の質問。
不可能なこととは何か?
どうすればできるようになるか?

×
「たいへんな状況はわかるが仕事は仕事だ。」

「キミは「このプロジェクトは今の自分には無理だ」と不安に思っている。「今、自分がどれだけ厳しい現実に直面しているかは誰にも分からない」そう思っているのではないだろうか?」

対立する親子への共感の揺さぶり。

こちらが敬意や興味を示せば、相手もそうならざるを得ない。

弱みは相手を味方にする武器になる。

「ここの仕事で必ずすべきこと」があったら、3つ教えてください。また、絶対にしては行けないことも3つ教えてください。

するべき質問かどうかは、その質問で自分の目が開かれたような新鮮な気持ちになるかどうか、現在と別の可能性を考え始めるかどうかで分かる。

パワーサンキュー
感謝する。
相手の努力を認める。
変化を伝える。

は虫類の脳からほ乳類の脳へ
1.何が起こったのか話してくれないか?
2.あなたが言いたいことは・・と質問する。
3.相手がイエスと言うまで待つ。

・自分を大切な人間だと思っていると感じさせる。
・誰よりも「自分のことをよく理解している」と思わせる。




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