2011年1月30日日曜日

上司は思いつきでものを言う/橋本治

この本はサラリーマン社会の閉塞を嘆じるものではありません。「上司は思いつきでものを言う」ということが、なぜ起こってきたのかを儒教の伝来まで遡り、とてもスリリングに解剖していく本です。日本の男達が、なぜ戦国時代と幕末維新の時代ものが好きなのか。こんな「なぜ」も見えてきます。そして、では日本はどうするのか。「現場」の声を聞く能力の復活に向けて、上司の皆さんにも、上司でない皆さんにも、親切丁寧な道中案内の書であります。
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会社でアイデアを出せと言われます。そこであなたは良く考えるをします。思考の幅は狭まり、思考の集中力だけ高まります。でも、それだけです。

「今まであんた達が無能だったから、会社はここまで傾いた。だから俺が、あんた達にどうすればいいか教えてやる。」あなたの提案は、上司達の耳にはそう聞こえるのです。

「あなたの建設的な提言は、上司の思い付きを招く」

故郷が懐かしい上司は、青年団の一員で、リーダーやサブリーダーをやっているように錯覚してしまう。
上司は故郷に帰れない。

まず、思い付きをいう上司にあきれ、現実離れしている矛盾を判断できるだけの知性を持たなければならない。
相手に認めさせる。

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