2010年3月28日日曜日

勝間さん、努力で幸せになれますか?/勝間和代 香山リカ

いまの自分じゃない自分になりたいけど、いまの自分じゃない自分というのが、どんな自分かがわからない。

MBAスクールにいくのは簡単。ただ、その2年間を過ごして、その後の行き先が見つけられなかったときに、その人はまたMBAスクール2みたいなものを見つけなければいけなくなってしまうわけですよね。だから同じ頑張るのであっても、ただ、MBAスクールに入って頑張っているから楽しいというのではなくて、自分の判断と意思でどういう出口があるか、どういうところを目指しているかという行き先を見ながら頑張る必要があると思うんです。

結局、何が一番の問題かというと、時間が有限であるという概念が、日本企業や日本人の一人一人に非常に希薄なことなんです。エネルギーよりも何よりも、時間が一番の希少資源です。

2010年2月28日日曜日

枕女優/新堂冬樹

「少し瞼が重いな。鼻ももう少し高い方がいい。歯並びも気になる。谷川、一ヶ月で、全部直させろ。売り込みはそれからだ」。
高校三年生の夏、一人の少女がある弱小芸能事務所のオーディションに合格し、芸能界への切符を手にした。芸能人・鳥居水香の誕生…しかし憧れの世界に入った彼女の前には、想像を絶する現実が立ちふさがっていた。
月収数千円の生活に耐える日々、バーター女優と蔑まれる屈辱、そして自らの身体を駆使して役を獲得する“枕営業”。親を、友を、故郷を捨て、そして「整形」により十七年間ともに歩んで来た「鈴木弘子」という“個”までも無くしてなお、少女はトップ女優になることを決意する。
プロデューサー、脚本家、企業の重役との「夜の営業」、ライバルのスキャンダルを画策、プロデューサーへの恐喝。そして数年後。四クール連続のドラマ出演、六本のCM、「なりたい芸能人の顔NO.1」…バーター女優・枕女優はいつしか、わがまま姫・独裁女王・女帝と呼ばれるようになり、芸能界のトップに君臨していた。しかし…。芸能プロダクション社長でもある著者が「芸能界」を舞台に初めて描いた、衝撃の問題作、ついに刊行。
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章毎に挿入されるショートストーリや、最初に回想シーンから入るところなど、構成に工夫がされていて、珍しいなと思った。


「弘子。別人みたいな顔になって売れて、それで幸せなの?」
「そう。あなたがいいなら、何も言わないわ。でも、母さんの知っている弘子は、もういなくなったわ。」

黒新堂冬樹のブラック営業術/新堂冬樹

「うまくいかない」「もうだめだ」と落ち込んでいる人間に同情はしない。
悩んでいる暇があったら、人を驚かせることを考えろ!

新堂冬樹がビジネス本を出した。
すぐに、積読本をほったらかして、読み始めました。

金融コンサルタントから昆虫対戦DVDの作成に携わり、小説家に転向し、芸能プロダクションを設立。
様々なことを経験されている筆者で、その小説も多岐にわたっていて、好きな作家の一人です。
欲望渦巻く裏社会を描いた作品「黒新堂」と、ピュアなラブストーリーや家族愛を描いた作品「白新堂」と呼ばれる両極端な作風があります。
その中でも「黒新堂」は、他の作家にはない、ある意味現実的な人間のグロさを描かれていて、読後感が良い物はほとんどない。
でも、次々の展開が気になり、あっという間に読んでしまう小説。

そんな筆者が書くビジネス本は凄く興味を持ちました。


・自分が開拓した、経験した事は必ず武器として自分の中に残しておく。
・百人に聞いて九十人以上がすぐに賛成することは大成功しない。
・心配事な種ができたらその物事を抱え込んだり逃げたりせずに、真正面から向き合い答えを出す。
・水たまりと川がある。水たまりは澱んでボウフラが湧くのが落ちだが、川は水が綺麗だ。それは、流れがあるからだ。
・何もしなければ傍観者だけれど、何かしてしまったら自分の作為になる。そこで逃げてしまっている人が世の中には多いような気がする。そして、善人で居たいがために何もしないでいるうちに、回りはどんどん進んでいってしまう。
・キャバクラを描いた作品はキャストを主軸にしたものが多い中、私はあえて、「ボーイから高みに上っていく一人の男」を描いた。
・部下を持っているビジネスマンの始点からすると、部下が燃える相手、すなわち、好敵手を見つけてやるということだ。
 「今このタイミングで彼に営業所を持たせたら、新堂への対抗心からかなり業績を上げるだろう」という予測を、ドンぴしゃりのタイミングで当ててきたのだ。
・部下は頼りにしているから不満をぶつけてくる。そこで押さえ込んだところで、部下もそんなところは見抜いている。「器の小さい人なんだな」と思われて終わりだ。
・自分を壊すことには勇気がいる。しかし、だめな自分なら壊さなくては先に進めない。そしてそれができるのは、上司でも仲間でもなく、自分だけだ。
・物事がうまくいかないのは、このように自分だけで理由をつけ、決めつけ、歩みを進めないことが全ての原因だと私は考えている。
・「ある人が嫌いだ」と言うとき、あなたは大嫌いなその「ある人」に支配されてしまっているのだ。あなたが嫌いな相手に振り回されている状態は、あなたは、嫌いなその相手の監督しているドラマに、役者として出演させられている状態なのだ。
・単なる馬鹿正直は絶対にいけない。嘘をつくことで平和が保たれるのであれば、そのうをは
ついたほうが良い。
・ストーリーはシンプルに、仕掛けは複雑に。
・急がば回れは、急いでいる時は回り道をしろという意味では無い。急いでいる時にこそ何倍もの手間暇をかけて努力をしろという事だ。
・引き戸を押し続けていないか?

2010年2月16日火曜日

ナイチンゲールの沈黙/海堂尊

大人気、田口・白鳥コンビの活躍再び!今度の部隊は小児科病棟。病棟一の歌唱力を持つ看護師・浜田小夜の担当患者は、眼の癌---網膜芽腫の子供たち。眼球摘出をせざるを得ない彼らに心を痛めた小夜は、患児のメンタルケアを不定愁訴外来担当の田口に依頼し、小児愚痴外来が始まった。
手術前で精神的に不安定な子供たちのメンタルサポートを、不定愁訴外来担当の田口が行うことになった。時同じくして、小児科病棟の問題児・瑞人の父親が殺され、警察庁から出向中の加納警視正が病院内で捜査を開始する。緊急入院してきた伝説の歌姫と、厚生労働省の変人役人・白鳥圭輔も加わり、物語は事件解決に向け動き出す。読者を魅了する、海堂尊のメディカル・エンターテインメント
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前作が凄く良かっただけに、同じ登場人物でまた面白いものが書けるのかどうか、読む前から疑問でした。

少しSFの入った内容は、あまり好みではなかったですが、全体的には楽しめました。
加納・玉村の警察コンビや、その他の登場人物もそれぞれキャラが立っているのは、この作者の非常に面白いところだと思いました。

小児科医の奥寺教授、副島助教授、内山医師のやり取りが、今回メッセージを込めたかったところなのかもしれないと思いました。
小児科医(だけではないかもしれませんが。)の実情を訴えるという意味で。

「子供と医療を軽視する社会に、未来なんてないわ。」副島

「副島先生は、ご自分の生活に満足していらっしゃるんですか?」聖美
副島が心の奥底で圧殺し続けてきた何かが、密かに息を吹き返す。
緊急呼び出しのため着替えている自分の後姿を諦めたように見つめる夫の視線。自分の手をそっと握り、しがみついてくる幼い娘の手を振り解いて、冷たい夜の中に出かけていく自分の姿。

「内山君は間違っていない。医者だって人間だ。休みたいときもあるし、嘘をつく時だってある。だが今のままでは、君は将来禍根を残す。その禍根は、君自身の未来に傷痕を残す。悪いことは言わん。ここは老いぼれの顔を立てて、負けておきたまえ。」

「私が死ぬのは運命よ。だけどあなたの運命はまだあなたの手の中にある。あなたが私と同じ道を選ぶのはかってだけど、私はそんなことは望まない。だって、そのときこそ本当に私は死ぬの。私の存在を最後に消滅させるのは瑞人君、あなたなのよ。」

「全面協力知っている我々にそのような暴言を諮れるなら、当院にも考えがあります。」
「女が本気なら、そのときには男は見届けるしかない。それは力が要ることなんだ。」

時折見せる、強気な田口先生が良い。

「どうして俺は、どこでも田口先生なんか、といわれてしまうのだろう。」

ルールは破られるためにあり、それが赦されるのは、未来により良い状態を残せるという確信を、個人の責任で引き受けるときだ。

高階病院長

2010年2月11日木曜日

女王蘭/新堂冬樹

お前の中の天使を封印しろ。そして、夜の世界に咲き誇る女王蘭になれ。
自分を裏切り、父親を死に追い込んだ。「風俗王」藤堂への復讐を誓った優姫は、敵の主戦場である水商売に身を投じた。
日本一のキャバクラ・キャストを目指して、藤堂と対峙する立花の新宿フェニックスに入店。しかしそこには伝説のカリスマキャスト冬海がいた。風俗業界の覇権を巡り熱い火花を散らす二人の男。そして美しい毒牙を磨きあう二人の女。。。。
一瞬もとどまることのない戦いの中で魔性の魅力を身につけていく優姫に、いつしか立花は自らの野望をかけようとしていた。キャストの引き抜き、出店合戦と抗争が激化する中、冬海が突如引退を宣言した!
連続テレビドラマ化されたベストセラー「黒い太陽」の世界に、妖しくも華麗なヒロインが登場!
エンターテインメント会の鬼才・新堂冬樹が、風俗産業の闇に挑んだ傑作サスペンス最新作。
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黒い太陽は、ドラマ化される前に単行本を購入した。

徐々に夜の世界にのめり込み、変わっていく立花の眼つきや雰囲気まで伝わってくる小説でした。

今回は、立花と優姫の戦い。

途中でキャスト同士売り上げを競うグランプリが行われるが、嬢王のQ-1を思い出す。
エンターテインメントとしては、Q-1には遠く及ばないが、「憎しみ」が根底にあるこの作品は、黒い部分の描写は凄まじい。

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「私・・・・社長のことが・・・」
「言うな」
「俺に対しての気持ちで動くうちは、お前は冬海になれない。冬海を超えたいのなら、藤堂をもっと憎め。」
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その女は、女性と呼ぶにはあどけなく、少女と呼ぶには冥い瞳をしていた。
その女は、淑女で居るには傷つきすぎ、娼婦で居るには気高すぎた。
その女は、誰よりも純粋で、誰よりも残酷だった。
その女は、どこまでも優しくなれ、どこまでも非情になれた。
その女は、ある者の瞳には天使に映り、ある者の瞳には悪魔に映った。
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物語を作る際、倉科遼と新堂冬樹では、主題に持ってくる立ち居地が違う、、、
夜の世界での白新堂というのも見てみたいものです。

2010年2月10日水曜日

g@me

ゲームの名は誘拐 の劇場版、

悪い人たちだけの物語を書きたかった、というのがコンセプトらしい。

小説とは少し内容が違いますが、劇場版には悪い人が一人加わったという感じか・・・。

小説のほうが細かいところまで筋が通っていて、「なるほど」と思い、ミステリーとしては面白かった。
劇場版のほうは、主人公の完全勝利、というしっかりした結末になっている。

いずれにしても、誘拐事件について報道がなされる時の展開から、面白い。

2010年2月7日日曜日

ゲームの名は誘拐/東野圭吾

敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトをつぶされた。
葛城邸に出向いた彼は、家出して来た葛城の娘と出会う。"ゲームの達人"を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。
携帯電話、インターネットを駆使し、身代金3億円の奪取を狙う。
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東野圭吾は読まず嫌い、というか作品が多いので、全てを制覇したくなる自分としては、手を出したくなかった作家でした。
でも、g@meを観て、それが凄く面白くて、「東野圭吾」ってこういう作品を書く人なんだと思い、読み始めるようになった。

本はだいぶ映画と内容が違ったけど、それでも面白かった。
どちらも違う作品として、面白い。

「登場人物みんなが悪い物語を書きたかった」という作者の意図は、確かにそのとおりで、そこが映画と違う要因となっていたように思う。

すごく論理的で、裏の裏まで読み、誘拐事件を仕立てていくところは、こちらもドキドキして、読み足が速まりました。

最後のどんでん返しからはもう、止まらなかったですねぇ。

葛城も佐久間も、非常に頭が良くて、なるほどなぁ、って素直に感心しながら読みました。

2010年2月4日木曜日

ZOO/乙一

カザリとヨウコ
母親の扱いが極端に違う、双子の姉妹のお話。
母親の家庭内暴力を受けても、無邪気なヨウコが痛々しい。
最後は一斉一代の提案で、恐ろしい結果に、、、
色々疑問や今後が気になるけど、それも短編の良いところか。

SEVEN ROOMS
姉弟が、何者かに襲われ、殺風景な部屋に閉じ込められる。
そこは、七つの部屋が並んであり、毎日一人ずつ殺されては、新しく囚われた人が追加されて行く。

犯人の意図は全くわからんけど、最後のシーンの高笑いは、声が聞こえて来そうだった。

SO-far そ・ふぁー
両親がお互いが見えないかのように、毎日を過ごす。
電車事故があった日。
この話は、かなしいなぁ~。
大人げ無いよ!

日だまりの詩
人類滅亡後のロボットの話。
この話は結構好き。
心というものは、よくわからないものだが、大切だな。

ZOO
まぁ、おかしなやつの話。
自己陶酔の強い人です。
最後は、伏線が多すぎたか、結末が読めた。
ずっと一人称で書かれているのが、不思議な感じでした。

2010年2月1日月曜日

探偵ガリレオ/東野圭吾

突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮かんだデスマスク、幽体離脱した少年・・・・警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない何事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。
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本作は、福山雅治と柴咲コウが主演のドラマを見てから読んだ本で、原作は掲示役の草薙が男だったとは知らなかった。

ちょっと、湯川学のキャラがドラマとは違うように感じた。「実に面白い」の台詞とか出てこないし。。。
小説は結構普通だったなぁ。

"草薙は、聡美が使い捨てライターでタバコに火をつける様子を観察した。彼女の右手の中指と薬指に、指輪がはめられていた。"

聡美の指紋を採取したいという意図があったこのシーンの描写はなんか巧いなぁ。
文章の描写で、あえて登場人物の意図を逸らすような感じが、面白いと感じた。

2010年1月19日火曜日

手紙/東野圭吾

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く。
しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる過酷な現実。人の絆とは何か。。。
いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。
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読み進めるうちに、なぜか主人公の直貴が山田孝之に、由美子が沢尻エリカに・・・そうだ、俺はこの小説の映画版を見ていた、っていうのを読み始めてしばらくしてから気づいた・・・。

犯罪加害者の家族ということで、差別を受けて苦しい思いをしているときに、そんなことを何も知らない兄からの手紙が痛々しい。。。

徐々に、兄を拒絶していく主人公の変化と共に、いろいろ考えさせられます。

電気屋さんで働き出してから、倉庫の方へ飛ばされ、社長と出会ったときに、「どういう言葉を投げかけるのか・・・」って凄く気になりました。

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人には繋がりがある。愛だったり、友情だったりするわけだ。それを無断で断ち切ることなど誰もしてはならない。だから殺人は絶対してはならないのだ。そういう意味では自殺もまた悪なんだ。自殺とは、自分を殺すことなんだ。たとえ自分がそれで良いと思っても、周りの者もそれを望んでいるとは限らない。君のお兄さんはいわば自殺をしたようなものだよ。社会的な死を選んだわけだ。しかしそれによって残された君がどんなに苦しむかを考えなかった。衝動的では済まされない。君が今受けている苦難もひっくるめて、君のお兄さんが犯した罪の刑なんだ。

君が兄さんのことを憎むかどうかは自由だよ。ただ我々のことを憎むのは筋違いだといっているだけだ。もう少し踏み込んだ言い方をすれば、我々は、君の事を差別しなきゃならないんだ。自分が罪を犯せば家族をも苦しめることになる。全ての犯罪者にそう思い知らせるためにも・・・・
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この一言に、この本で書きたかったことが凝縮されていると思う。

小説が映画化された場合、たいてい小説の方がいいと思うんだけど、ラストシーンを考えると「手紙」に関しては、映画も悪くない。

2010年1月9日土曜日

放課後/東野圭吾

校内の更衣室で生活指導の教師が青酸中毒で死んでいた。
先生を二人だけの旅行に誘う問題児、頭脳明晰の美少女剣道部の主将、先生をナンパするアーチェリー部の主将---犯人候補は続々登場する。そして、運動会の仮装行列で第二の殺人が・・・・・・。乱歩章受賞の青春推理。
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東野圭吾、処女作って本格推理小説ど真ん中の作品だったんですね。。。

主人公前島の同僚の先生方は、ロールプレイングゲームに出てくる村人のような感じで、不自然にピンポイントな情報をくれるもんだなぁ。
現実的かどうかはともかく、完全に推理小説として愉しむモードに入りました。

アーチェリー部の県大会の件など、アーチェリーの小説が書きたかったんだなって、伝わってきた。

「彼女たちにとってもっとも大切なものは、美しいもの、純粋なもの、嘘の無いものだと思います。それは、時には友情であったり、恋愛であったりします。自分の肉体や顔の場合もあります。・・・逆に言えばこういう大切なものを破壊しようとするもの、彼女たちから奪おうとするものを、最も憎むということになります。」

トリックを確認するシーンや終わり方は好きだな。

読んでいる途中で、「ん?」って思うところが全てクリアになり、意外な終わり方。。。面白かったです。

2010年1月4日月曜日

コンサルタントの習慣術/野口吉昭

習慣とは例えば歯磨きのように、それをしないと気持ち悪い状態のこと。
コンサルタントの「習慣マネジメント」術を学べば、三日坊主を脱して自然に頭が鍛えられ、ビジネス力を高める力が付く。
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0.コンサルタントの習慣術とは何か
レセプターを開いて、常に進化するために
 習慣が「一万時間の継続」を可能にする
 積小為大ー小さな積み重ねが、大事へとつながる
 「練習と実践のサイクル」で能力は高まる

1.習慣をマネジメントする
「習慣=それをしないと気持ちが悪い状態」を実現するために
 目的・目標・手段を「一体化」させるのが習慣化の第一段階
 「見える化」でプロセスをチェックする
 ランドセルサイクルで「見える化」したことを回す
 愚直な継続が、自己革新の肝

2.「考える力」を磨く習慣術
いつも「3つ」に分けて考える思考習慣を持つために
 まず「問題意識」を顕在化させる
 一日三十冊の本を読んで、一日でその道のプロになる。
 場所・時間を変え、視点をずらして考え直す、「熟成」の時間を持つ

3.「主体的な行動力」が実につく習慣術
ロードマップを描いて、着実に成長するために
 仕事は選べなくても、仕事の「やり方」は選べる
 行動することで、自分を変えていく
 「着眼大局・着手小局」で、日々の行動の意味・目的を明確にする

4.「新たなものを作り出す」習慣術
自分に刺激を与えて、パラダイム・シフトするために
 時には「見た目」から変化させる
 旅、ソーシャル活動ー日常を超えた経験の力
 自分の生活に「15%(一日一時間)ルール」を課す

5.「打たれ強い人」になる習慣術
自分もチームも、逆境を乗り越えるために
 普段から、自分を支えてくれる人をつくっておく
 相手軸で考えて自分を「見える化」できれば、トラブルは回避・解決しやすい
 修羅場こそ、シンプルに考えて行動する

6.「人を動かすリーダー」になる習慣術
責任を全うする喜びを感じるために
 組織に属している以上、リーダーは役割と割り切る
 部下のタイプ・成熟度によって、リーダーシップを使い分ける
 リーダーの本気と覚悟が部下を動かす

仕事とセックスのあいだ/玄田有史・斎藤珠里

職場の雰囲気とセックスレス。この両者には実は、深い関係があった。
20~50台の男女800人を対象にした「AERA」意識調査を気鋭の経済学者が徹底分析。日仏で活躍するジャーナリストとの協力タッグで日本を蝕む少子化問題の本質に鋭く迫る。
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結論としては、職場の雰囲気と挫折経験が、セックスへ影響していると言う結果が統計学的に出たということ。

仕事と言うのは、人生の中で大半の時間を占めるから、生活の全てに影響するといっても過言ではないと感じる。

ホントに、仕事は重要だと思う。

そういう意味でも、良い雰囲気、良い職場を選べるよう、自分の能力を高めておくことも必要だと思った。

替天行道-北方水滸伝読本-/北方謙三

人物設定集、年表、筆者のエッセイ・対談、そして担当編集者からの手紙など、貴重な文章が満載。
だが、この本を読み終えた人は、19巻を全て読破し愉しんだ人でも、少ないのではないだろうか・・・・・・。

19巻を読破した人にとっては、年表と人物事典だけでも、買う価値はあるかな。

重力ピエロ/伊坂幸太郎

兄は泉水、2つ下の弟は春、優しい父、美しい母。
家族には、過去につらい出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。
連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。
そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは。
あふれ来る未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
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家族の愛情が溢れている。

つらい過去があって、血のつながっていない兄弟。
絵画コンクールで弟が優勝したときの両親の行動や、小さい頃の弟の台詞「俺たち兄弟は最強なんだ。」。
そして、父親の口癖「二人で遊んできたのか?」、そして最後のほうの、「お前は俺に似て、嘘をつくのが下手糞だ。」

そして、動機やストーリーの中で出てくるちょっとした謎の答えは、まさに伊坂幸太郎らしい。
冷静に考えると腑に落ちないけど、何か小説の中では納得してしまう、まさに夢の中の出来事のような感じは重力ピエロにも健在でした。

2010年1月3日日曜日

チーム・バチスタの栄光(下)/海堂尊

東城大学医学部付属病院で発生した連続術中死の原因を探るため、スタッフに聞き取り調査を行っていた万年講師の田口。行き詰まりかけた調査は、高階病院長の差配でやってきた厚生労働省の変人役人・白鳥により、思わぬ展開を見せる。
とんでもない行動で現場をかき回す白鳥だったが、人々の見えなかった一面が次第に明らかになり始め・・・・・・。医療小説の新たな可能性を切り開いた傑作。
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下巻からさらに面白くなってきた。

白鳥、、、良いなぁ。こういう人、結構好きです。

上巻の段階で、キャラクターのイメージが明確にありましたけど、それは田口講師からの目線。
白鳥が入ってから、2回目の聞き取り調査で少しずつ変わっていく感覚がまたリアル。

作者は勤務医とのことですが、最後の桐生先生と田口先生のやり取りや、犯人の動機などは、医師ならではの視点を感じます。

<火事を消すために、爆弾を爆発させて風圧で吹き消すみたいなやり方。>
<おっしゃるとおりです。でも数字にも意味はあります。それは一人の外科医の航跡。未来の外科医が目指す、加賀や空ける銀嶺への道標なんです。>

チーム・バチスタの栄光(上)/海堂尊

東城大学医学部付属病院の"チーム・バチスタ"は心臓移植の大体手術であるバチスタ手術専門の天才外科チーム。
ところが原因不明の連続術中死が発生。高階病院長は万年講師で不定愁訴外来の田口医師に内部調査を依頼する。
医療過誤しか殺人か。田口の聞き取り調査が始まった。第4回「このミス」大賞受賞、一気にベストセラー入りした話題のメディカル・エンターテインメント。
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白鳥が登場する前まで。

チームバチスタの面々を初め、主人公の田口講師、病院長の高階、看護士の藤原さんなど、すごいキャラが立っていて、イメージがしやすい。
チームバチスタへの聞き取り調査や、酒井や近いところで働く兵藤など、田口との過去のイザコザを交えつつ、登場人物のイメージが浮かびあがってくる。

軽快に読めました。


<話すと言うのは一つの習慣だ。小さなきっかけではずみがつくと、こらえきれなくなる。
俺は、相手が何か言ってくれなければ、自分には何もできない、と答えた。>

<回答は拒否されてもかまわない。なぜなら拒否も、その人の姿勢を表しているから。大切なことは軽々しく口にすべきで得は無いと考えている人は、結構多いものだ。>


<火葬後に、死因を調べてくれって言っているようなものですよ。>


2009年12月24日木曜日

神の子どもたちはみな踊る/村上春樹

1995年1月、地震は全てを一瞬のうちに潰滅させた。
そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でミミズ君と戦う東京で、世界は静かに共振を始める。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、僕たちは内なる廃墟を携えていた。

・UFOが釧路に降りる
・アイロンのある風景
・神の子どもたちはみな踊る
・タイランド
・かえるくん、東京を救う
・蜂蜜パイ




天使の梯子/村山由佳

天使の卵の続編。

卵の内容は忘れていましたけど、後半で思い出した。
きっちりとした物語を書く人だな。

最後の歩太の言葉は、10年間、考えに考えてきたんだなと言うのが伝わってくる。
夏姫のそれまでの行動もしかり。
罪と赦し、、、春妃が死んだのは誰の責任か、明確な答えの無いことに対して、時間、投げかける明確な言葉、自分の感情、など色々な要素で、残されたものの生き方が変わる。

<誰に何を言われても消えない後悔なら、自分で一生抱えていくしかないのよ。>

<けど、お前はあれからほんとはつらかったろ。あの朝、春妃にぶつけた言葉は掛け値なしの本心だったはずなのに、その後すぐに死んじまったから、もうそれ以上何もいってやれることもできなくなっちまって、、、おまけに自分の言葉があんまり重くて、お前としては、もうお姉ちゃんを恨んでないって思いこむしかなかったんだろ。>




魔王/伊坂幸太郎

会社員の安藤は、弟の潤也とその恋人の詩織。
ムッソリーニを髣髴とさせる犬飼。

不思議な世界観。
夢の中の出来事で、読んでいるときは入り込めるけど、ふと物語から離れると、「おかしな世界だな~」と感じる。