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2013年5月6日月曜日

日本人の英語/マーク・ピーターセン

「冷凍庫に入れる」は put it in the freezer なのに「電子レンジに入れる」だと put it in my microwave oven となる。どういう論理や感覚がこの英語表現を支えているのか。著者が出会ってきた日本人の英語の問題点を糸口に、従来の文法理解から脱落しがちなポイントをユーモア溢れる例文で示しつつ、英語的発想の世界へ読者を誘う。
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英語だからと行って、人の名前を逆さまにする時代はとっくに終わっている。

Accordinglyはin agreement with という意味が強い。

日本の典型的な英文法書の説明の仕方には、the United States of Americaでは、theが必要と言う形でよく見かけるが、theは表現にどういう意味を与えているかは説明しない。
国名だから、固有名詞だからではなく、普通名詞のstatesだからである。

aというのは、その有無が一つの論理的プロセスの根幹となるものであって、名詞に付くアクセサリーのようなモノではない。

the international understanding->ある具体的な国際的約定を示しているように思えるため、読者はいらいらする。

それぞれの名詞が、a, the, 無冠詞、単数、複数のどの意味的カテゴリーに入るかを、一つ一つ確かめながら英文を読んでいくことで、冠詞と数の意識を身につけることができるようになる。

あの人は思いやりがなさ過ぎる。なさ過ぎるはどうしても英語にならない。
少なすぎるならわかるがなさすぎるは納得できない。
無いという日本語はゼロではない。

どの家にも当然あるという意識は、herとtheの使い分けで表現する。

受動態のbyは動作主を導く。
written by a word processor -> ワープロ”によって”書かれた。

時間表現のin/on





2013年4月13日土曜日

30代が覇権を握る!日本経済/冨山和彦


下山するなら自力で下りろ! 若い世代に負担を掛けるな――。
「団塊世代」など、おカネに余裕がある高齢者の意見がまかり通る日本。その裏側で、働き盛りの30代は、年金や医療費など社会保険費用の負担増を強いられ、上がらない給料をやりくりしながら苦しんでいる。
このままでは日本経済の活力が完全に失われる!
本書では、高齢社会のための負担増を真っ向から否定。「おカネがある人間は、自力で生き抜く」ことを前提に、消費増税、年金負担額アップ、医療費の増など、ビジネスマンを追い詰める愚策を柔軟なアタマで、ひっくり返す!
働き盛り世代のモチベーションが上がり、立ち上がる気力が湧く本。また、団塊世代が日本の未来のために、品格を見せる気分になる経済オピニオン書。
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団塊の世代の年金問題の例え。
上の世代は自力でおりるのではない。図々しくも若い人たちにおんぶしてもらって、背負って下ろしてもらおうとする。しかも下りるまでの道が長い。何十年も時間を掛けて下りてくるから、しまいには、おんぶしていた若い人たちも年を取ってしまう。
そこで、いざ下までたどり着いたときに、再び昇ろうとするかというと、疲れ果ててしまって「もういいや」ということになりかねない。

生産性年収と年齢の関係。
賃金は右肩上がりで、入社3年目ほどから生産性が賃金を追い越し、35歳頃でピークアウトする。
そして、徐々に生産性が下がり、45歳頃で再び賃金が生産性を追い越し、もらいすぎの状態に陥る。

宗教観。
日本人の平均的な宗教観では、神様はたくさんいるし、神様と1対1で退治するような真剣さはない。「個」という考え方自体が希薄で、つねに社会との「関係性」の中で自分の立ち位置が決まってくる。それに対して、西洋哲学の伝統がある欧米人は、自立した「個」の存在が先にあって、それがどう共同体と折り合いをつけていくかという「関係性」への議論へと繋がっていく。

職業訓練校としての高等教育。
中堅以下の大学でPh. Dを極めてもらうニーズなど社会にほとんどない。教えるプロを雇えば良いのである。
コンピュータや最新ITデバイスを使いこなし、インターネットのリテラシーを高め、コミュニケーション能力を磨き、英文メールを読み書きし、正しい契約の知識を身につける。
そういうことを高校や大学で教えれば良いのだ。

TOEFL。
実用英語能力の測定ツールとしては実に良くできている試験。





2013年4月6日土曜日

IGPI流セルフマネジメントのリアル・ノウハウ/冨山和彦


日本経済のパイが広がらないいま、「仕事」の奪い合いが日常化してきた。いまやどんなビジネスマンも、企業の合従連衡、M&Aの嵐から逃れられない。
「カイシャの身売り」が頻発する時代、組織や上司が変わっても評価される「プロフェッショナルの条件」とは何か。どう生き延びていけばよいのか。
○感情に流されず、経済合理性というフェアネスを追求せよ
○説明能力が高ければどこでも通用する
○外国人と一緒に働くことに向いている人、向かない人
○清濁併せ呑むタイプが求められる
など、M&Aビジネスのプロフェッショナルが、現場から見出したリアルなサバイバル思考法、行動術をリアルなエピソードを交え、18カ条に記していく。
ビジネス人生を自力で経営できる人間になるための、ヒント満載の書!
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自分の事業の価値を語れるか?
「なぜ」を自分の言葉で説明できる人は強い。





インドビジネスー驚異の潜在力ー/島田卓


「本書はインドビジネスの第一人者が語った、インドとの取り組み方の極意を満載した本だ」
谷野作太郎(元・駐インド大使 早稲田大学客員教授)
内容の一部
●カーストよりコストが上?
●トヨタのインド進出から学ぶこと
●インドの映画ビジネスは産業と言えるか
●ガルブレイスがインドに残したもの
●中国語が氾濫するインド
●日印サラリーマンの行動様式の違い
●インド人の時間の観念
●1枚のお札に17言語の金額表示
●インド経済をダメにしたネルー親子
<■この一冊に今のインドが詰まっている!>
21世紀をリードする大国として、インドが注目を集め始めている。世界に残された巨大市場で、IT業界の人材の宝庫・インド。そこには約束された輝く未来が待ち受けているかのように見える。しかし、それは新生インドの一面を表わしてはいるが、インドのすべてを物語るものではない。インドには依然として無数の言語と理解の壁を越えた社会制度や習慣、因習が残っており、また被支配民族として形成されてしまった国民性がある。そんなインドで、日本企業がビジネスで成功を収めるには、何をどう考えたらよいのか。そのためのノウハウを、インドビジネスで長年の経験を有する著者が、現地での実体験をベースに、平易に解説したのが本書である。
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インド人閣僚に教えた日本人攻略法
Do
1.日本人は誉めること(日本人はお世辞だと分かっていても誉められるとうれしがる)
2.インド経済改革の継続(国民生活向上のためにはアジアのオスである日本からの企業進出や透視が必要。
3.是非一度インドを訪問してほしい。
4.嘘でもいいから、まずあなたの言うことは分かるという。

Don't
1.自国のことをあまり自慢しない(自慢話ばかりする人に、日本人は懐疑的になる)
2.自己主張を控え、相手に十分話す機会を与えること(うんざりされる)
3.日本からの透視が来なくても、欧米から来るから困らないなどと言わない。
4.性急な答えを要求しない。




2012年10月7日日曜日

反原発の不都合な真実/藤沢数希

3.11以降、原発を絶対悪と決め付け、その廃絶こそが「正義」という論調がマスコミでは吹き荒れている。しかし、この世にリスクのない技術は存在しない。原子力を代替するはずの「自然エネルギー」の実力のみならず、転換するリスクや懸念材料を冷静に見つめるべきではないだろうか。そんな感情論を超えた議論のために、原子力技術、放射線と健康被害、経済的影響を検討し、将来を見据えたエネルギー政策を提言する。
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2012年6月16日土曜日

フリーエージェント社会の到来/ダニエル・ピンク


アメリカの労働人口の4人に1人が、本書で言う「フリーエージェント」という働き方を選んでいるという。フリーエージェントとは、「インターネットを使って、自宅でひとりで働き、組織の庇護を受けることなく自分の知恵だけを頼りに、独立していると同時に社会とつながっているビジネスを築き上げた」人々を指す。フリーエージェントたちが、そういった働き方を選んだ理由、そしてその生活と仕事の実態が詳細に描かれている。著者が1年かけて全米を旅し、大勢のフリーエージェントたちに直接会って調査しているため、机上で練られただけの社会論にはない説得力がある。
   本書の著者は、米上院議員の経済政策担当補佐官、労働長官の補佐官、副大統領の首席スピーチライターを務めたのち、フリーエージェントになった経験の持ち主。フリーエージェントの実態調査をといったミクロな視点と、フリーエージェントが社会に与えるインパクトといったマクロな視点からの議論がほどよくミックスされ、社会の大きな潮流をとらえた論述となっている。

 「いまの仕事が永続するなどと言える人はどこにもいない。誰もが『臨時』労働者なのだ」というとおり、現代の環境においては、企業に人生すべてを賭けることは難しい。しかし、日々問題にぶつかりながらも、自分らしい働き方を模索しているフリーエージェントたちの「証言」は、本書を生き生きと彩っている。また、成功しているフリーエージェントだけではなく、万年臨時社員として不当に搾取されている層についての論述も詳しい。

   日本では、社会のフリーエージェント化に関しては、アメリカに大きく遅れをとっている。しかし、正社員にならない働き方に対する関心は高まりを見せており、一部の業界では、すでにフリーエージェント社会になっている。本書の第5部で描かれているような未来の社会が実現するのも、そう遠い話ではないのかもしれない。(朝倉真弓)
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ナノスコープ:「拡大を目指さない」という方針を容赦ないまでに追究している超ミニ企業。

フリーエージェントの背景。
1.従来の労使間の社会契約:従業員が忠誠心と引き替えに会社から安定を保証してもらう、という関係が崩壊。
2.生産手段が小型で安価になって個人で所有できるようになった。
3.反映が社会の広い層に行き渡り、人々は仕事にやりがいを求めるようになった。
4.組織の寿命が短くなり、人々は勤め先の組織より長く生きるようになった。

仕事における責任の有無と仕事に対する満足度は緊密な関係がある。

「成功したと言えるのは、朝起きて、自分のやりたいことをやれる人だ。」

フリーエージェントは完全にオフの状態になることはほとんど無い。
24時間営業のコンビニエンスストアと同じように、客が居なくて店が空っぽの時も、店を閉めることはないのだ。





2012年5月14日月曜日

3年で辞めた若者はどこへ行ったのか/城繁幸

すでに平成二〇年。いまだに、多くの会社で、昭和の時代から続く風習や決まりごと、働き方が支配している。『若者はなぜ3年で辞めるのか?』でその状況を描いた著者が、辞めた後の、いわば「平成的な生き方」とは何なのかを指南する。“完全実力主義の企業で数千万円稼ぐ若者”“建築現場から人事部長に転身した若者”など、アウトサイダーたちの挑戦と本音が語られる。自分がいかに昭和的価値観にとらわれているか、そして、時代が本当に変わりつつあることを実感できる。
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「サラリーマンですから」労働者は自分のキャリアについては会社に下駄を預け、代わりに定年まで一定の出世付きで保護して貰える。

MBA「30過ぎで事業部長ポストにつくのが普通の企業」でないと、持ち帰った知識なんて無用の長物に過ぎない。
最低でもプロジェクトマネージャークラス。酒の席での話のネタくらいにしか成らない。前の会社では40代前半でそのクラス。
留学経験のある彼が、交渉時に相手は同年代の女性と、日の丸役員50代。最初は専門的でわかりにくい部分だけを通訳していたが、上司たちの煮え切らない態度に、自分の判断で交渉に乗り出す。
越権行為だが、交渉は順調に進み、相手からも有意義な会議でしたと、言われる。
しかしその後、上司に叱られる。

国立大学の法人化や、設立の相次ぐビジネススクール設立、いずれも日本の高等教育の質的向上を狙っているが、そもそもそういった知識を活かすキャリアパスが企業内にないからだ。

一プレーに掛ける覚悟が日本人とまるっきり違う。騙そうが何しようが、結果が良ければそれで良し。

日本の労働者の3つのヒエラルキー
・かつての定期昇給の恩恵を受け、20代の2倍以上の基本給を手にする中高年正社員。
・入社以来、定期昇給を知らない団塊ジュニア以降の正社員。
・非正規雇用労働者。



2011年9月15日木曜日

雇用融解/風間直樹


「がんばる人も報われない」現代日本の雇用の実態を描いたルポ
ルタージュ。名だたる大企業が「人」をどのように扱っているか、その一面を鋭
くえぐる。低収入で不安定な立場の非正規社員。かたや過労死に至ってもおかし
くない水準で働き続けても相応には報われない正社員。これが、過去10年あまり
にわたる財界の雇用改革が生み出した日本人の姿だーー。
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失われた10年の新卒採用世代
トヨタ本体こそ期間工など非正規社員からの正社員登用も勧めるがこれはまだ例外的。
現在30歳前後の就職超氷河期世代で新卒時の就職に失敗した若者の多くは、このまま一生今の状態から浮上できないことに成りかねない。

コストは格安、いつでも解雇できる業務請負会社

個人請負の活用に当たり、コスト削減、生産変動への対応などの動機は非常に顕著であるが、外部専門人材の動機は顕著でない。

謝金雇用で旧帝国大学で働く教授秘書。休暇制度そのものが該当しない。

医者の当直は労働基準法とその施行規則では、労働時間としてカウントされない。
医療行為による死亡事故での逮捕者続出。
「聖職者さながらの自己犠牲。」




2011年9月13日火曜日

若者はなぜ「就職」できなくなったのか?/児美川孝一郎


★「日本的雇用」、「新規学卒就職」モデルの崩壊!★

「就職内定率」悪化、下落率は過去最大!
もはや勝ち組ではない、燃え尽きる「正社員」!
技術を得る機会を与えられない「非正規労働者」!
「職業的レリバンス」の低い教育を続ける学校現場・・・。
「日本的雇用」「新規学卒就職モデル」の崩壊をきっかけに、
就職できない若者があふれるニッポン社会。
いま、学校や親には何ができるのか?
若者たちは何を知るべきなのか?
ルール無き時代を生き抜くための「リアルな入門書」が遂に登場!!

就職できない若者が溢れる現在、学校や親には何ができるのか?
若者たちは何を知るべきなのか?
ルールなき時代を生き抜くためのリアルな入門書が遂に誕生!!
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2009年の高卒求職者:19万1000
2010年の高卒求職者:15万3000


高卒者:1992年、180万7千人
     2009年、106万3千人(40%減)
大学数、1992年、523校
    2009年、773校(48%増)


新卒採用<ー>既卒者採用、通年採用、非正規雇用、


欧米諸国では、年齢制限なし、通年採用が原則。


学校から仕事へのスムースな移行が変容したのは、新卒採用が縮小し、非正規雇用が急増した。


新卒一括採用では、応募した生徒の職業適性や志望動機、意欲といったものではなく、学業成績によって決められていた。
trainabilityが重要とされていた。


日本的雇用:三種の神器
1.終身雇用、2.年功序列賃金、3.企業別労働組合


1.同一価値労働・同一賃金
「オランダモデル」制度疲労無き成熟社会。
非正規雇用者の賃金が改善される。


2.採用における「新卒」主義が緩和され、卒業後何年かして正社員を目指すものにも均等な門戸が開かれること。


3.企業横断的な職業能力。


自分から出発しない、キャリアガイダンス。
就労経験をじっくりと振り返ることができない学生では限界がある。


オーストラリアの中等学校の中への職業教育訓練科目の拡充。


http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3130.html

2011年8月18日木曜日

格差社会ニッポンで働くということ/熊沢誠

一九九〇年代後半から加速度的に顕在化した雇い方・働かせ方に関する企業労務の展開からもたらされた、雇用形態の多様化、ワーキングプアの急増、働きすぎの人たちと働けない人たちの共存、労働条件が悪くても声をあげられないこと…つまり、“労働問題”こそが、日本をまぎれもなく格差社会とさせているのだ。格差社会論はこれまでも数多いが、労使関係の視点から「労働そのもの」をみつめた議論はいまだなかった。本書は、それをみつめつづけてきた著者だからこそ可能となった新しい格差社会論であると同時に、労働研究の到達点から語られる“日本の労働”入門でもある。
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労働のパノラマ
1.システムを設計、企画、管理する職務
2.システムの稼働を補完する仕事
2−1,中核
2−2,周辺
3.システムとシステムとの間を媒介する職務
3-1,システムと顧客をつなぐ職務
3-2,システム間の物流・人流を担う職務
4.システム稼働から相対的に自立して働く、有資格の対個人サービス職務

最新装置の生産性がなまじっか高いからこそ、その新鋭装置を経済的たらしめるために、昔ながらの単純労働を遂行するたくさんの人員が必要になる。

賃金の企業規模格差。
データブック国際労働比較を参照(国立国会図書館)

賃金の決め方

       顕在能力
職務給      |
職種別賃金    | 出来高高給・成果給・年俸制
         |
集団的属性<−−−−−−−−−−>個人に対する評価
         |
年齢・勤続給   | 職能給・資格給
性別・学歴別   |
       潜在能力

賃金上下データ
1991:41%が一割アップ
2003:20%のみ
就業構造基本調査



2011年8月3日水曜日

日本を降りる若者たち/下川祐治

日本で悩み続けたことがバカみたいいに思えてきた。バンコクをはじめ増え続ける「外こもり」。彼らがこの生き方を選んだ理由とは。
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ふくちゃんは東京という街からはじき出されてしまったのではないか?

お中元とお歳暮の仕分けや配達の仕事が一念の中のサイクルに組み込まれており、集中的に働き、一気に資金を集め、バンコクで暮らす。

「どうして息を吸う方法を小学校から習うの?苦しかったら顔を出して泳げばいいじゃない。」
大変なことはできるだけ避けようとするのが、タイ人の発想である。
日本人は息の吸い方が上手くできずに悶々と悩み、そのあげく、心の均衡を欠いてしまうような民族なのだ。

カオサンの外こもりとラングナム通りの比較。
共通点は、自分の意志でタイを選んだこと。両者の違いは、タイで「暮らすこと」の中に「働くこと」を持ち込んだかどうかである。

日本で頑張れた人は、タイでも頑張れる。タイで頑張れた人は、日本でも頑張れる。
日本で頑張れない、あるいは頑張らない人が居心地の悪さを感じて、他人の目を気にせず頑張らない自分を貫くことができる場所をタイに求める。

2011年7月24日日曜日

日本復興計画/大前研一

今ほど日本人にとって、全体の冷静な事実認識と、そのうえにたった短期・長期双方の見通しが望まれているときはないだろう。2011年3月11日、日本を襲ったマグニチュード9.0の地震とそれに続いた大津波、それによる居住区の破壊、工場群の被災、インフラの破断、そして福島第一原発のチェルノブイリ原発事故に並ぶレベル7の災害。この本は、これらの危機・破壊がなぜ起こったかという事実認識と、そのうえにたった短期・長期の復興の道筋を考えてみようというものである。
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・原子力産業は終わった。時限消費税引き上げを提言。

・計画停電は愚の骨頂。ピーク時に電力需要が供給を上回らなければ、停電は起こらない。
サマータイム導入、輪番休日、甲子園中止を提言。

・日本復興計画
ラスムッセンの確率論が揺らいだ。

2011年5月22日日曜日

永遠の0/百田尚樹

「生きて妻のもとへ帰る」
日本軍敗色濃厚ななか、生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」とさげすまれたゼロ戦パイロットがいた……。
人生の目標を失いかけていた青年・佐伯健太郎とフリーライターの姉・慶子は、太平洋戦争で戦死した祖父・宮部久蔵のことを調べ始める。祖父の話は特攻で死んだこと以外何も残されていなかった。
元戦友たちの証言から浮かび上がってきた宮部久蔵の姿は健太郎たちの予想もしないものだった。凄腕を持ちながら、同時に異常なまでに死を恐れ、生に執着する戦闘機乗りーーそれが祖父だった。
「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、なぜ特攻に志願したのか? 健太郎と慶子はついに六十年の長きにわたって封印されていた驚愕の事実にたどりつく。はるかなる時を超えて結実した過酷にして清冽なる愛の物語!
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「私には妻がいます。妻のために死にたくないのです。自分にとって、命は何よりも大事です。」
盗人に何故盗んだのか、と問うて、欲しかったから、と答えられたような気持ち。

当時と今の価値観の違いを象徴していると思った。

個人的には、自分だけを喜ばせる信念なんてない方がよいと思っているけど、これは国かなかなか自分だったらどうするか、考えるのが難しい。
でも、主人公のように現状と信念の狭間であがき続けたいとは思う。

「8時間も飛べる飛行機は素晴らしいものだと思う。しかし、そこにはそれを操る搭乗員のことが考えられていない。8時間の間、搭乗員はひとときも油断はできない。8時間も飛べる飛行機を作った人は、この飛行機に人間が乗ることを想定していたんだろうか。」

あとは、幹部クラスが日本の弱みという、現状にも通ずるようなことが出てきたのも印象的。
現場と本質を捉えず、上層部と保身に気を遣う。

「あなたがこれほどまでに私たちに尽くしてくださるのは、宮部の恩義だけですか?」

「最後に宮部と会ったとき、必ず生きて帰ってくる。たとえ腕が無くなっても、足が無くなっても、戻ってくるーと。例え死んでも、それでも、僕は戻ってくる。生まれ変わってでも、必ず君の元に戻ってくる、と」

「私があなたを見たとき、私は宮部が生まれ変わって帰ってきたのだと思いました。あなたが宮部の外套を着て、家の前に立っているのを見たとき、宮部は約束を守ったのだ。と思いました。」


2011年2月20日日曜日

ゴールデンスランバー/伊坂幸太郎

衆人環境の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ?何が起こって居るんだ?俺はやっていないーー。首相暗殺の濡れ衣を着せられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。
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仕事仲間、親、元恋人など周りにいる人の助けによって、首相暗殺の濡れ衣という大きな組織の陰謀から逃げる主人公。

整形外科のそとで、お嬢ちゃんに「たいへんよくできました。」のはんこを押される。
「痴漢は死ね。」無事を知らせる、粋な手紙。
所々に出てくる「やったのか?」。

巨人の王子様を目の前にして、勝ち目はない。唯一できることは、逃げることだ。
「雅春、ちゃっちゃと逃げろ。」


ビートルズ、ケネディ暗殺、偉いものへ対抗するには、大外刈りの練習、付き合ってた頃の会話、クラブ活動、ロックな岩崎さん、青柳の父のインタビュー、最後の手紙、痴漢は死ね、

折りたたむ過程が一番つまらない。
でも、読む方としてはたたまれる過程が面白いな。そっち側にも風呂敷があったのか!っていう感じ。痴漢は死ね、とかね。

独特の描写。ワインの樽からワインが溢れ出るとか。若者五人の励まし。俺たちなんて、いつもやってねえことをやった、って言われてるんだ。

2010年12月18日土曜日

赤い指/東野圭吾

少女の遺体が住宅街で発見された。
捜査上に浮かんだ平凡な家族。
一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。
「この家には、隠されている真実がある。
それはこの家の中で、彼等自身の手によって明かされなければならない」。
刑事・加賀恭一郎の謎めいた言葉の意味は?
家族のあり方を問う直木賞受賞後第一作。
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・家族の面倒事から逃げていた主人公
・いじめで心を閉ざしている息子
・息子に対して過保護で、亭主方の家族と馴染まない妻
・認知症の父を介護し続け、父親の死後認知症にかかった母
・母親の看病を続ける妹

読んだ人なら、こういう家族にはなりたくないと思うでしょうが、そう思うのは簡単で、実際どうすれば良いのか。
色々、考えさせられます。

2010年11月27日土曜日

螺鈿迷宮/海堂尊

医療界を震撼させたバチスタ・スキャンダルから一年半。東城大学の劣等医学生・天馬大吉は、ある日、幼馴染の記者、別宮葉子から奇妙な依頼を受けた。「碧翠院桜宮病院に潜入して欲しい」。この病院は、終末医療の先端施設として注目を集めていた。だが、経営者一族には黒い噂が耐えなかったのだ。やがて、看護ボランティアとして潜入した天馬の前で、患者が次々と不自然な死を遂げた!彼らは本当に病死か、それとも。
医学生・天馬大吉が潜入した不審死の続く桜宮病院に、奇妙な皮膚科の医者がやってきた。その名も白鳥。彼こそ、"氷姫"こと姫宮と共に病院の闇を暴くべく厚生労働省から送り込まれた"刺客"だった。だが、院長の桜宮巌雄とその双子の娘姉妹は、白鳥さえ予測のつかない罠をしかけていた。終末医療の先端施設に隠された光と影。果たして、天満と白鳥がそこで見たものとは?現役医師が描く、傑作医療ミステリー!
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医者が空想の一つとして描いたモデルが、すみれ・エンタープライズ、警察との癒着と終末医療の関係にあるかもしれない。

著者の作品では、凄い人が沢山出てきますが、桜宮巌雄もその一人ですね。

「死を学べ。死体の声に耳をすませ。ひとりひとりの患者の死にきちんと向き合い続けてさえいれば、いつか立派な医者になれる」

終わり方は・・・、2重に意外でした。
続編がありそうですが、どうするんでしょうね~~。

1重の意外だけで良かったと思ったりするんですけど・・・。


2010年8月8日日曜日

天空の蜂/東野圭吾

奪取された超大型特殊ヘリコプターには、爆薬が満載されていた。無人操縦でホバリングしているのは、稼働中の原子力発電所の真上。日本国民全てを人質にしたテロリストの脅迫に対し、政府が下した非常の決断とは。そしてヘリの燃料が尽きるとき・・・。驚愕のクライシス、圧倒的な緊迫感で魅了する傑作サスペンス。
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東野圭吾、やはり面白い。

社会的メッセージを、高度な技術的要素を絡めて話を展開するあたり・・・個人的には凄く好きな作品でした。

フライ・バイ・ワイヤー技術を初めて搭載した、超大型特殊ヘリコプターのお披露目当日の朝、何ものかに遠隔操作され、原子力発電所の真上で停滞。
そして、犯人から、「全国の原子力発電所を止めよ、さもなければヘリを墜落させる」との脅迫状が届く。
わずか10時間足らずの間に、犯人捜しに奔走する警察や、ヘリに乗ってしまっていた子供を助けるシーンなど、手に汗握る展開だった。
そして、新型ヘリコプターや、原子力発電に関する技術的な記述はさすが。
個人的には、こういう現実的な技術が関連してくる小説を書き続けていって欲しいと思う。

「世の中には無くちゃ困るが、まともに目の前にあると嫌われるものがある。」

メインテーマは、原子力発電所。原子力発電所で働く人(清掃者、運営者)、発電所を作る技術者、反原発派の人々、そして無関心なその他大勢、と様々な視点からの原子力発電所が描かれている。

そして、一番大きな問題として浮かび上がってくるのが、犯人の動機に繋がってくる。

「沈黙する群衆の、あの不気味な仮面に向かって、石の一つでも投げつけることができないだろうか?」

2010年5月31日月曜日

宋文州が語るここが変だよ日本の会社/宋文州

・根性を使うよりも頭を使おう。
何度も足を運び、辛抱強く訪問するよりも、興味を持ってくれるお客さんに沢山会おう。
・国民性に逃げ道を作るのはやめよう。
・社員のモチベーションを上げるな。
社員にはそれぞれモチベーションがあると思っているんです。実は、ただその動機が、それぞれ違うだけなんです。

たまたまその時にしか通用しないようなやり方を、あたかも万年世界中でも通用するような方法論だと思い込んでしまう。
モチベーションは、人様の内面的なもの、精神的な自由、価値観の多用性、そんなものに関わるから、あまり踏み込まない方が良い。
社員と言うのは、会社の資産じゃない。会社はあくまでもステージです。

人がやめない会社はやばい
終わり良ければ全て由と言うことわざの愚かさ


2010年4月18日日曜日

イノベーションのジレンマ 日本「半導体」敗戦/湯之上隆

エルピーダメモリ1社を残してDRAMから撤退した日本半導体産業。
1980年代半ばに、世界を制した技術と品質は、いまや不況のたびに膨大な赤字を生み出す元凶と化した。
一体、なぜ、こんなことになってしまったのか?
半導体産業の技術者として出発した社会科学者が、今、その全てを解明する。
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非常に興味深かった。

過剰技術・過剰品質の病気。
半導体生産に関する3つの階層。
要素技術:プロセス技術(微細加工技術など)
インテグレーション技術:工程フロー構築技術
生産技術:製造・作りこみ技術(歩留まり)

日本の技術力は、他国に負けないと言うが、高性能、高品質に偏りがち。
要素技術は、技術開発力は高いが、オーバースペック気味。
インテグレーション技術は、高性能実現のため、工程数が多い。
生産技術は、歩留まりよりも高品質優先。

安く作る技術というのは、圧倒的に負けているが、日本の技術者は、「安く作る技術」という観点が無いようだ。

韓国に負けた日本半導体メーカーの言い訳。
「経営、戦略、コスト競争力で負けた」「技術では負けていなかった」という2点に集約。
このコスト競争力というのを、技術ではなく、規模の経済やそれを実現するための投資に影響すると考えている。

スパコン用に長期寿命保障のDRAMを作り、世界を凌駕した日本の半導体メーカ。

しかし、微細化が進むにつれて、パソコンというものが、一国に一台が、一社に一台になり、一家に一台になり、一人に一台になった。
そこで、どうなるかというと、高品質のDRAMなぞ、もはや必要ないということだ。

それに気づいた韓国や台湾、米国メーカは、低コストで要求に合う品質のDRAMを作る「技術」で対抗し、日本を抜き去っていった。

しかし、高品質・高性能が「技術」だと思い込んでいる日本のメーカーには、「技術では負けないのに、コスト競争力、戦略で負けた」という認識が出来上がる。

悪いところが分かっていないのを、直すというのは極めて難しい。


韓国サムスンの研究開発→量産開発のパイプライン組織構造は非常に面白い。
あとは、マーケティングが非常に多い。これは、単に市場調査を行うのではない。例えば、中国担当のまーけったならば、まず中国に1~2年住み、中国語を話せるようになり、中国人と同じものを食べ、中国人が一体どのような嗜好を持つのかを学ぶ。
日本では、各社に数人くらいのマーケッタで、窓際族扱いである。

エルピーダの坂本社長は業界以外でも有名かもしれないが、本書で実際の社員の声が圧倒的に変わっていく様を知って、見事な回復振りに驚いた。

半導体産業自体はなくならない。
ネジ・クギと同然になっていくだろうから、これからコスト競争力がいっそう高まるのは目に見えている。

2010年4月17日土曜日

サッカーとイタリア人/小川光夫

毎週どこかで日韓戦が行われている国。イタリアとはそんな国なのである。

サウロ・トマ、スペルガの悲劇後、復帰第一戦。
スタジアムまで続く道の菱和w期の建物のバルコニー全てが、トリノのカラー、グラナータ一色に染められていたんだ。そして、その全てに人々があふれかえり、我々にあらん限りの声援を送っていたんだよ。

ウディネーゼの「ジーコか、オーストリアか!」

カルチョの首都、ミラノ:インテル、ミラン
カルチョのパイオニア、ジェノヴァ:ジェノア、サンプドリア
スペルガの悲劇、トリノ:ユヴェントス、トリノ
ロバが飛んだ日、ヴェローナ:ヘラス、キエーヴェ
ジーコかオーストリアか、ウディネーゼ:ウディネーゼ
トスカーナの覇権、トスカーナ:シエナ、リヴォルノ、エンポリ、フィオレンティーナ
シンデレラ・ストーリーの終焉:パルマ、ボローニャ
"東洋の神秘"との幸せな出会い:ペルージャ
"神"とのラブストーリ:ナポリ
古の旅人は、「ナポリを見てから死ね」と言い、このヴェズーヴィオ火山の裾野に広がる港町の美しさを称えた。イタリア全土でも、ローマ、ミラノに続く3番目の規模を誇る。
祖母がナポリ出身のマラドーナ。相思相愛の移籍後、約8万人収容のスタディオ・サン・パオロの86%が年間シーとして予約済み。
「初優勝の後、スパッカ・ナポリをはじめ町全体がまさに無法地帯と化した。」ナポリの市営墓地の壁に、そこに眠る使者たちに向けて、「お前たちは、本当に大事な瞬間を見逃した!」と。
そして、90年W杯イタリア大会、アルゼンチン代表キャプテンとしてマラドーナは、地元イタリアを破る大金星。奇しくもそのときの会場は、ナポリ。
地元での優勝を確実視していたイタリア人は、このマラドーナの"ミラコーロ"を赦さなかった。
それ以降、バッシングが始まり、イタリアから追放される。
しかし、ナポリの人々は、マラドーナへの愛情が消えうせることはなかった。
麻薬中毒で昏睡状態と知ると、スタジアムに「ディエゴ、君の復活を信じている。」「俺たちは、いつも君と一緒だ」とエールを送った。
南部の灯を消すな:バーリ、レッジーナ、レッチェ、カタンザーロ
2つの島のカルチョ、シチリア、サルデーニャ:カターニア、パレルモ、メッシーナ、カリアり
最も過激なデルビー、ローマ:ASローマ、ラツィオ